人材開発のススメ


当社事業の柱の一つである「人材開発」。今回はそもそも「人材開発とは?」について、人材育成との違い、その重要性に触れた上で、「人材開発の仕組み・施策」について述べたいと思います。

1)人材開発とは?
そもそも「人材開発(Talent Development)」とは何か? ウィキペディアより引用しますと、以下の通りとなります。

「人材開発(じんざいかいはつ)とは、知識(Knowledge)/スキル(Skill)/態度(Attitude)を様々な形で付与することで、当該人材のパフォーマンスを向上させることです。知識付与の側面が強いものを教育、スキル開発の側面が強い場合は訓練といった名称で使われている事が多いが、実際には明確な区別はない。そもそも、知識とスキルと態度は一体化して付与することで効果がでるのであり、この3要素がバランス良く組み立てられているものが成果をあげる優れた内容と言える。実施される組織、内容、形態によって、研修、講座、講義、講習、実習、演習、OJT、eLearning、キャリア開発など様々な形、呼称で展開されている。」

が、まだ十分な説明ではないと思います。
そこで、専門家の方々の見解も踏まえつつ、私どもとして定義した「人材開発」をご紹介しますと、以下の通りとなります。

「経営と一体となって、経営戦略から導き出されるところの、社員に求める知識、スキル、能力等を抽出した上で、社員がそれらを獲得するための社内プロセス・手段を企画、構築、実施し、更にその結果が組織の成果向上と結びついているかを検証しつつ、プロセスの改善・改良を行っていく一連の活動の全体」

ここにおいて「人材開発」とは、「人材育成」を内在した、より大きな枠組みであり、企業の中長期的な成長に欠かせない、経営施策の中でも最も重要なものの一つであることが理解できると思います。

 

2)人材開発の仕組み・施策
では、人材開発の取組みや施策はどういったものになるのでしょうか? 前述の人材開発の定義を踏まえますと、教育、訓練、研修等はもちろんのこと、キャリア開発、異動、評価等も、人材開発のための取組みや施策であると言えます。

しかしながら、それぞれの制度や施策・取組みがバラバラで運用されていては効果は半減してしまいます。そこで、こうした個々の制度や施策・取組みを統合して、人材開発を推進していく仕組みが必要になってきますが、その仕組みが、所謂「タレントマネジメントシステム」であると言えます。

「タレントマネジメントシステム」と言うと少々大袈裟な感じもするのですが、考え方は前述の通り至ってシンプルであり、企業規模によらず、企業の中長期的な成長のためには不可欠の取組みであると考えます。もちろん社員数の多い企業では取組み内容によって、専用のITシステムを導入する必要も出て来ますが、そこまでしなくてもタレントマネジメントを推進することは可能です。

また、人材開発を推進していくためには、施策全体をドライブする仕掛け、仕組みの整備がポイントになると考えます。
例えば、(企業や組織の規模によって運営方法は異なりますが)年に1回〜2回、評価の時期に合わせるなど定期的に、「人材開発会議」と称し、経営陣、幹部社員、人事責任者らをメンバーとして、人材に関する統合されたデータを見ながら、以下のようなテーマで議論・検討を行う場面を設定し、人材開発のPDCAを回す仕組みを導入すること等が考えられます。

①人材開発に関する現状の課題と今後の方向性について
②個々の社員の育成プランについて
③主要ポジションの後継者プランについて
④各種人事関連制度や施策について

 

人材開発に関する制度や仕組みを構築したい、また既存の制度や仕組みを改善したい等ございましたら、お気軽にご相談ください。

2018年1月29日
シナジー&エフェクト
人事・人材開発・組織開発事業担当代表

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