リーダーシップとは?

「○○さんは優れたリーダーシップを発揮している。」「××さんはリーダーシップが弱いな。。」「△△の強力なリーダーシップが求められる。」などなど日常でも聞かれるところであり、「リーダーシップ」は現代のビジネスパーソンにとって、備えるべき最も重要な要素・コンピテンシーであると言えます。

本日は「リーダーシップ」について、そもそも 1)リーダーシップとは?2)リーダーシップとマネジメントとの違い、そして、3)リーダーシップ開発(強化)のポイント について述べたいと思います。

 

1)リーダーシップとは?
ウィキペディアで「リーダーシップ」を検索しますと(恒例になりつつありますが)、以下の様な説明が付されています。
「自己の理念や価値観に基づいて、魅力ある目標を設定し、またその実現体制を構築し、人々の意欲を高め成長させながら、課題や障害を解決する行動」

なかなか格調が高い説明であり、その通りと思いますが、もう少しシンプルに定義しますと、「行き先(ゴール)を定め、フォロワーを導くこと」と言えると思います。またリーダーシップは他者に対してだけでなく、自分自身に対しても行うことが重要です。自らの行き先(ゴール)を定めて自らを先導する。人生において自分自身に対するリーダーシップの発揮は、仕事や人生を成功に導く鍵と言えるでしょう。

 

2)リーダーシップとマネジメントとの違い
では「リーダーシップとマネジメントとの違い」は何か?
「マネジメント」とは、リーダーシップを発揮して定めた行き先(ゴール)に向かって、その最終的な結果にフォーカスし、「行き先(ゴール)に到達するための手段を考え、進捗を管理すること」と言えます。つまりマネジメントはリーダーシップの後に来るもの(=リーダーシップはマネジメントの先に来るもの)と言えます。そして、リーダーシップと同じく、マネジメントについても、他者に対してだけでなく、自分自身に対しても行うことが重要です。

例えば、東京に住んでいる人が大阪に旅行に行くことを決めたら、日程を決め、時間を決め、新幹線のチケットを取り、荷物を準備するなど、目的の日時に大阪に着くように段取りを考え行動します。そうしないと、ただ電車に乗っているだけでは、いつまで経っても大阪に着くことはできません。この例において、大阪に行くことを決めることがリーダーシップ、その後大阪に着くまでの一連の段取りと行動をコントロールすることがマネジメントを言えるでしょう。

 

3)リーダーシップ開発(強化)のポイント
リーダーシップについてもマネジメント(力)についても、組織の責任者だけでなく、あらゆる階層の社員に、それぞれのレベルで求められることと言えますが、ここでは特に組織責任者等のリーダーを念頭に、リーダーシップ開発(強化)のポイントを3点挙げたいと思います。

①リーダーであるという自覚を持つ、持たせる。
リーダーには、「自身がリーダーシップを発揮してフォロワーを導く」という確固とした自覚が必要です。自覚を醸成するためには、まずリーダーへのアサインを明確にすることと、リーダーとしての権限を与え、経験を積ませることです。的確なリーダーシップの発揮には経験が不可欠の要素であると考えます。稀に、リーダーに十分な権限を与えず、マイクロマネジメントして、少しの失敗で事実上権限を剥奪してしまうような上位者や経営者の方を見かけますが、それではリーダーシップの強化が図れるはずがありません。

②行き先(ゴール)を明確にする。
強いリーダーシップを発揮するため、リーダーには、行き先(ゴール)をシンプルかつ明確に定め、それをフォロワーに示すことが求められます。その際リーダーは、自身の設定する行き先(ゴール)が上位の行き先(ゴール)と方向性が一致しているか上司と話し合い、一貫性のある行き先(ゴール)を設定する必要があります。こうした行動を的確に実行していくことで、リーダーシップは強化されて行きます。

③リーダーシップスキルを継続的に改善し、人格を高める。
確かに、生まれながらに強力なリーダーシップを発揮できる人材というのは一定の割合でいるものだと思います。しかしながら、ほとんどの場合、リーダーシップは、後天的かつ意識的に、鍛え、育成・強化していくものです。リーダーには、自らリーダーシップスキルを継続的に改善し、人格を高める努力が求められます。リーダーシップスキルには様々なものがありますが、人の長所に着目しそれを活かす能力や、コミュニケーション力、傾聴力、交渉力といったものがあると考えられます。また人格を高めるとは、誠実で真摯な言動を心がけるといったことになるでしょう。何より、そのリーダーが信頼できる人物でなければ、誰もフォローしたいとは思わない訳で、リーダーが振り返った時に誰もフォロワーがいないのでは、そもそもリーダーになり得ないのです。

より大きな成果を生むためには、シナジーの創出が必要であり、そのためには、強くそしてしなやかなリーダーの育成、つまりリーダーシップ開発(強化)が、企業が最優先で取り組むべき事項であると言えます。

 

2018年2月12日
シナジー&エフェクト
人事・人材開発・組織開発事業担当代表

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